経験を超えた言葉が、人を動かす

「あなたには、わからないでしょう」

そう言われたことはありませんか?あるいは、自分自身でそう思ったことは?

経験していないことを語るとき、人は少し後ろめたさを感じます。「実際にやったこともないのに」「通ったこともない道なのに」そんな声が、頭の中でブレーキをかけてくる。極論すれば嘘つきにもなる。

でも、ふと気づくことがあります。

過去の経験を語るとき、それはすでに「終わった話」です。

どれだけ豊かな経験も、語り方を間違えると「昔話」になる。「自慢」に聞こえることもある。「それはあなただからできたんでしょう」と受け取られることもある。経験は、時として人と人のあいだに壁をつくります。

では、経験していないことを力強く語るとしたら?

「あなたならきっとできる」 「この先に、もっと良い景色がある」 「まだ見ぬ可能性が、あなたにはある」

これらは、厳密には「経験から来た言葉」ではありません。でも、不思議と人の心に届く。なぜなら、希望というものは、経験を必要としないからです。


考えてみれば、人生の大切な場面でかけてもらった言葉のほとんどは、「経験から来た助言」ではなかったかもしれませんね。

親が子どもに「大丈夫、あなたならできる」と言うとき、その親は子どもの人生を生きたわけではない。それでも、その言葉が子どもの背中を押す。

上司が部下に「この先、きっと道は開ける」と言うとき、その上司は部下の未来を知っているわけではない。それでも、その言葉が折れそうな心をつなぎとめてくれる。

希望を語ることは、嘘ではない。まだ起きていないことを、信じて語ること、それは、むしろ誠実さの現れ、愛の表現ではないかと思うのです。


もちろん、根拠のない言葉が人を動かすわけではありません。

大切なのは「誰が語るか」ではなく、「どんな想いで語るか」です。経験がなくても、相手を深く思い、その可能性を本気で信じているならば、その言葉には、経験以上の重みが宿ることがあります。

過去を語れば、それは記録です。
未来を語れば、それは希望です。

そして希望だけが、人を「今」から動かすことができる。

あなたの言葉に、経験という根拠は必要ありません。ただ、信じる力があれば十分です。

ではでは、Enjoy your life.


BESTMAXでは、現場で使える言葉と思考の力を、経営者・リーダーの皆さまと一緒に磨いています。