「就活と採活」に騙されないために

就活:就職活動(学生)-採活:採用活動(企業)

「文科省の調査は内定者÷就職希望者数で内定率を弾き出しますが、そのサンプルになった大学は全国約800校中わずか62校。しかも、その顔ぶれは東大、一橋、早慶、上智など有名校が中心。 http://bit.ly/e1gpWYTue Jan 25 16:20:29 via bitly

実態がどこまで正確なのか知りません。しかし、経済環境から厳しいだろう事は予想出来ます。大卒だけではなく、高卒、中卒、あるいは専門学校などの学生もこれから社会人としての第一歩を踏み出す人生の大きな節目において、真剣に活動していることでしょう。

俗にいう有名校の学生は、やはり有名企業、大手企業に就職したいと望む人が多いのでしょうか?もしそうだとすれば、「何を根拠に」選択するのでしょう?

就活とは、非常に限られた情報から企業選択し、未体験の領域に踏み込む意思決定です。

まず、「知ってる企業しか選択肢にないこと」を承知しておく必要があるでしょう。当たり前すぎて見逃すところです。知名度の高い企業が、あなたにマッチしているとは限りません。現在業績の良い企業が将来良いとは限りません。待遇や仕事の内容、会社の雰囲気・・・これらは「仕事の条件」でしかありません。「条件が変わらない」なんて事はないのです。変化の激しい時代においては尚更です。

では、何を根拠にすればよいのでしょうか?

あなたがライフプランを明確に設計しているのであれば、「根拠はライフプラン」になります。この場合は企業規模や条件はあなたのライフプランの「部分的要素でしかない」はずです。ガンガン攻めの活動ができるでしょう。

もし、将来についてイメージが明確では無く「曖昧なら」それを明確にしておくほうが良いでしょう。曖昧な場合は「条件が全て」になってしまいます。先に書いたように、条件は変化します。結果としては現実(条件)に自分を合わせてしまい、本当に自分の人生を生きている気がしなくなるでしょう。出来れば、あなた自身(のライフプラン)に現実を合わせる方が楽しそうでしょう?もちろん課題や乗り越えなければならない障害があるかも知れません。多少の頑張りは必須でしょうが、社会とはそれを要求するのが普通です。

大企業には大企業の良さが、中小企業には中小企業の良さがあります。あなたが安定を求めるなら「公務員」とか「大企業」が向いてるかも知れません、あなたが冒険を求めるなら中小企業が向いているかもしれません。さらには独立という選択肢があります。おまけに職種もたくさんあります。営業職なのか研究職なのかで全く違います。人には向き不向き、得手不得手、好き嫌い、など色んな要素があり、「あなたらしい生き方は、あなたしか選択できないのです。」

育った環境、男女、学歴、家庭の事情も、何もかもひっくるめて、「あなたらしい仕事、価値ある仕事を選択する」事が大切です。

さて、翻って、採活はどうでしょう?

大手企業は充分な費用を投入し、代理店等の関係エージェントも含め「優秀」な学生を採用します。当然、「魅力的な企業紹介」をするのが普通です。優秀の定義はもしかしたら「有名校」かもしれません。多くの人を採用する立場になれば一定のフィルターで篩(ふるい)を掛けなければ処理できないのですから、当然ですよね?人事部の仕事として手順も決まっています。企業組織では合理性が要求されます。担当者レベルの個人の価値観ではなく、組織運営の合理性こそが大企業の制度なのです。だから「コイツは面白いやつ」と思っても「合理性が無ければ優秀とはみなされない」のです。一定の品質を人に求めるために規格外はよっぽどの事がない限り規格外のままです。

では中小企業の場合はどうでしょう。

この不景気な時代に「新卒者を採用」するのは採用する企業にもリスクなのです。それでも採用をするのは「今後の事業展開において必須だからです」将来に対して明確なビジョンを掲げているからこそ「採用しなければならないのです」

もちろん充分な費用も掛けられないし、大手のエージェントも使えません。採用人数も少数だと考えられます。このような場合は「一人ひとりを丁寧に見て、入社してもらってもOKかどうか慎重に判断するでしょう」大企業とは「優秀」の定義が違うのです。有名校かどうかではなく「一緒に事業を大きくしていけるかどうか」「自社に相応しいかどうか」が判断の基準になります。多くの場合は「社長が陣頭指揮をとり、学生を採用します」必ずしも魅力的な企業紹介が出来ていないかも知れないし、諸制度も不十分かもしれません。それでも事業拡大ために人材投資を優先して実施しています。

個人的には意欲的な中小企業を応援する仕事ですから、どうしても偏りのある記事です。もし、就活されている若い人がこの記事を参考にしてもらええれば嬉しいです。また中小企業経営者が採用に関して「人材採用戦略」を見直す機会になれば幸いです。

こちらの記事も関連します。学歴とは「学びの歴史」

(おまけ)

個人的な体験を書いておきます。あまりお薦めはしませんが、こんなヤツがこのブログを書いてるのだと思って下さい。

私は就職活動の時(30年ほど以前の事です)、Tシャツ、コッパン、ビーサンという服装でした。完全に社会をナメてましたからw。訪問先ではリクルートスーツに身を固めた人しか居ないので当然ジロジロ見られました。ものすごく浮いてましたョ。結果はどの会社も最初の面接で採用が確定しました(私の決め台詞はいつも同じでした)。採用試験を受けたのは有名な商社と流通ですが、全部合格。し かし、全部辞退し、近所の中小企業(流通業)に入社しました。

この会社の新卒採用第一期です。中卒、高卒、大卒で10人(内大卒は3人)でした。説明会場の会議室に社長が入ってきて、開口一番次の様に語りだしました。「我が社に来ていただけてありがとうございます。全員採用させて頂きます。これからどうぞ思う存分力を 発揮して下さい」この一言だけ告げて退出し、あとは担当者が必要な書類とか規則とかの説明して昼食をふるまって解散です。交通費も頂きました。これが、私が初めて入社した会社です。両親は「あっ、そ」、友人は「オカシイんじゃね?」と。ただ、恩師の教授は「君は面白い、何をしでかすか楽しみだ」と言ってくれました。今でも覚えてます。そして「まだ(誇れる事は)何もしでかしていません、馬鹿な事は沢山しでかしましたが(爆)」

ではでは

Enjoy your life !!

「就活と採活」に騙されないために” への3件のフィードバック

  1. 今度お会いしたとき、その30年ほど前の話、もっと聞きたいです!w
    (と言うと、上に書いたことが全てだよ、なんて言われそうですけど?)
    よろしくお願いしますー!

    1. 仲本さんへ、お話ししますよ!!今でも通用すると思いますが、結構デンジャラスな「セリフ」ですw。

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